「BERNARD ZINS」ベルナール・ザンスというトラウザーズ専業ブランドとの出会い
Enchantée Messieurs アンシャンテ ムッシュー!! 皆さまはじめまして!!
16年程前の日本にて
未だ肌寒い春の頃 私は、 もう少し暖かくなったら履きたいと考えていた色は、紺色で素材は綿のパンツ。
ほんのチョットだけ…気持ちの余裕と時間が、できたので探していました。
あるお店で色々と試着させていただきました。
股上が浅く極端なテーパードパンツ(ちょっと「キメ」過ぎかな…)
引用元:インスタグラム インコテックスさん
ファイブポケットパンツか…(カジュアル過ぎか…)
引用元:インスタグラム Stenstromsstore さん
それらは、全て良く見聞きする流行りのイタリアブランド。
でも何か?イメージが… 違う…。
お店のスタッフの方が私の好みを察したのか「フランスでトラウザーズだけ作っているブランドなのですが、 ベルナール・ザンスってご存知ですか?」
「ご試着されてみませんか?」と勧めていただきました。
私には そのなんともいえない上品さにとても惹かれるものがあり すぐに買うことを決め、履いていくうちにファンになりました。
しかしながら段々と日本では商品を扱うところが少なくなりはじめ、ある時から全く見かける事ができなくなりました。
生まれて初めてのフランス いよいよ渡仏!
2012年1月15日土曜日 「BERNARD ZINS」を日本でどうしても自分が販売したいという想いだけ それだけの為に 生まれて初めてフランス パリを訪れました。
その時の海外出張は、中国、イタリア各地、ロンドン、ニューヨークと新たに始めるビジネスの為に各ブランドとの商談の旅でした。
「BERNARD ZINS」 は、もちろん一番最初に連絡を取ろうとしていたブランドでした。
あらゆる自分のツテを頼りましたが、全く連絡が取れない状況でした。(その理由は後で分かったのですが)当初の出張予定には入っていませんでした。
急遽 取れたアポイントメント。
手配できたイタリアからの飛行機は遅れ 預けた荷物が出てきたのは、一時間以上も経過。
約束の時間を大幅に遅れ パリ市内に入ったのは、ほぼ夕方。 しかも当日は、土曜日。 もうダメかと…。
しかしながら、ムッシュ Frank Zins(フランク・ザンス)は、 嫌な顔せず暖かく出迎えてくださった 。
私はこれから自分のビジネスを始めようとしていた時期。
ましてメンズなんて売った事もない、実績もお客様もいない得体のしれない輩。
ただただ…正直に… 自分の想いと、どうやって日本で「BERNARD ZINS」を販売していくというプランだけを、彼と彼のスタッフに伝える方法しかありませんでした。
初めてのパリの夜 喜びと感謝
3時間以上は経ったかと、 その時フランクさんは、ニッコリ笑い 「ムッシュTOM、あなたに日本の市場を任せる 独占代理店契約を与える。早速サンプルを日本用に1セットすぐ作る」と おっしゃってくださいました。
その当時の「BERNARD ZINS」は、2008年「リーマンショック」の影響から、アメリカの取引先とのトラブルが発端となり経営が行き詰まってしまい、フランス北部Lens(ランス)にあった自社工場を閉鎖してしまいました。
私が訪問した時期は、ようやく新しい生産背景が整い、再スタートを切るというタイミングでした。それでなかなか連絡がとれなかった理由がわかりました。
彼らの自分が信じたものは、「受け入れる」という姿勢。
私は、感動しました…. これがきっかけとなり、フランスのおやじ達 彼らが作るブランドというもの、その 魅力 にだんだんとハマっていくようになってしまいました。
ナディアさん、ブルーノさん そして フランクさん お元気でしょうか?本当に大変お世話になりました。
現在は、 「BERNARD ZINS」 は、取り扱いはしておりませんが、
もちろん 私は今でも感謝しています!!
merci, au revoir メルスィー オバ!
crème de la crème
TOM