ボンジュー ムッシュー サバ⁉︎
昨年の12月末 世の中は、クリスマスは終わり仕事納めの時期に、Caulaincourt / コーランクールのサンプルが到着しました。
8月の展示会 あるバイヤーさんが「お客様の為にどこにもないをバックを」とコレクションにはないものを注文されたものでした。
いわゆる別注商品です。
通常のスケジュールであれば10月末には、日本に到着し、この春夏シーズンには売り場に並べている予定の商品でした。
フランスは、昨年 8月バカンス前までは、スケジュールは、遅れはしたものの英国やイタリア比べればまだ安定していました。
製品を作るに必要な原材料、加工、パーツ等 フランス国内で調達していることが他国に比べてマシだったのかもしれません。
それでも、全くの新規で注文したものは、流通が滞っていて、とんでもなく遅れてしまいます。
進んだと思ったら、また止まる… この状況に対応していくしかありませんね…
#OSCAR bag by Caulaincort Paris / コーランクール
このバッグ モデル名は、OSCAR / オスカー
デザインは、「ミュージックケース」「ミュージックバッグ」と呼ばれているものです。
バッグに楽譜や教則本などを入れ、合わせて持つ楽器を傷つけないようにするために、
ハンドル部分を交差することによって、止め金具なしで開閉できるようなデザインが特徴のようであります。
他社さんのバッグは、フラップを固定する為、金属の棒を使用しているものは良く見かけます。
このOSCARは、より使い易く、軽くするために、フラップの内側にマグネットのパーツでその役目を果たすようにしているのです。
ハンドル部分は、現在のモデルは、松の木を使用して革を巻き付けてあります。
木の特徴として強度と耐久性があり、使い込めば経年変化も楽しめる というのが特徴です。
使っている革は、表面がフラットなBOXレザー、表面にシボがあるGraine(グレイン)レザー。
そしてコーランクール 得意とするPatineの技法を用いたものが通常展開しているものであります。
ライニング (裏地)は、革が柔らかくなければなりません。
雰囲気により 付けない仕様のアンライング。
またはグレインレザーを使用しています。
パーツの箇所によっては手縫いで仕上げています。
鏡面仕上げのスペシャルリクエスト
バイヤーさんから4つの要望をいただきました。
- BOX レザー 色は黒を使い、靴につま先を鏡面仕上げするように全体をピカピカにしてほしい
- ハンドルの木の部分の色は、レザーとは逆のマットな黒にしてほしい
- ステッチは白
- ライニング(裏地)は、グレインレザー 色はGold
それらを受けてコーランクールのディレクターAlexis/アレクシーは、
「とても良いアイデアだと思います!!」
「しかしnながら鏡面仕上げは塗面が永続的なものではないので、使っていくうちにキズのようになっていくし、まして着ているものを汚してしまう」
「コストがかかるし、それに見合った結果は得られない」
「残念ながら美しくない」
「それよりも、革の値段は高くなってしまうが、輝きが美しいレザーを用意するからどうか?」と
それらか1週間ほどして Tanneries du Puy (ターナリ・ドュ・プイ)で BRILLIANT レザーを特別に用意してもらいました。
リスケジュール
とても美しいバッグが出来上がりました。
同時に鞄の職人からのメッセージが、届きました。
「ハンドルを黒に染めることは容易いことであるが 単純なようで黒という色は、色々な顔をもっています。この美しい黒の革に合う黒は、リクエストの黒だと、美しさを台無しにしてしまうのではないか?」
「完成したこのバッグのニュアンスにはこのナチュラルの木がベストだと思うが?」と添えられていました。
発売は、当初の予定より遅れ、この秋あたりになりそうです。
おやじたちの色々な想いのつまったバッグです。
実際にお手にとってご覧いただければ嬉しい限りです。
メルスィー オバ!
crème de la crème
TOM