Patine (パティーヌ?パティネ?パチィーヌ?)
商標は、無断で使ってはいけません!
ボンジュー ムッシュー サバ⁉︎
私にはパチィーヌにしか聞こえないのですが?
Caulaincourt(コーランクール)のPatine手法
写真のベージュ色(グレーに見えますね…)の革を使い、靴にしたもの(革小物、鞄も同じです) がいわば、無地のキャンバス。
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調合した彼らオリジナルの塗料を、筆 や布を使いながら、お客様のイメージを聞きながら、じっくりと話をして そのイメージに沿って 色を重ねていく方法です。
カテゴリー分けが好きな日本とその理由
フランス靴= Patine(パティーヌ)というイメージを持たれている方が、日本では案外多いのだと、この頃感じております。
理由:その1
ルイ・ヴィトン ジャパン株式会社が2004年に「パティーヌ」を皮革の加工処理 靴の染色加工として日本国において商標登録した事。
引用元:独立行政法人工業所有権情報・研修館さん
理由:その2
Berluti(ベルルッティ)というフランス高級靴ブランドが ルイ・ヴィトン グループに入る はるか以前からこの Patine(パティーヌ)という技法をブランドの顔としていたこと。
理由:その3
これが最後ですが、全て私の想像です。
日本のお客様にわかりやすく(?)伝えようという目的から日本の供給側がフランス靴を他国靴との棲み分けを明確にするために 芸術的(色を塗り重ねていく過程と仕上り)=フランスのイメージという事として喧伝したからではないかと考えます。
なんで「パティーヌ」は日本では使ってはいけないの???
しかしながら、この技法は他国の靴ブランドでも多くみられますし、 フランスでは 靴の修理屋さんでも看板に「Patine」と掲げているところは多いのです。
いつ?誰が?どこで始めたの?という事もフランスで聞いてみたのですが明確な答えは、今のところ得られておりません。
日本のおやじでも手入れの際 、靴とは違う色のクリームを使いながら、自らの好きな色にしている方もおられました。
これってただの色付けです。 自然発生的なものではないかと考えられないでしょうか?
フランスでこの商標登録の話をしたところ、「そんなバカな話があるはずがない」と
日本人や企業が、他国に対し「商標の冒認出願問題」として対抗処置を講じたり、感情面でも憤慨しています。
彼らも、我々と同じなのです…
お客様要望
お客様は写真の靴が気に入られて フランス靴基本の色であるBOXカーフの黒(私の主観でお勧めしました。)をオーダー頂きました。
もう一足は 茶色の濃い色がご希望でした茶色は写真の革が用意してあったのですがイメージではなかったようでした。
私はPatineでお好きな色ができる旨の話をしてインスタグラムの写真をご覧いただきDark Brown Patineを選んで頂きました。お客様はこの独特な色のむら感と濃い色を気に入ってくださいました。
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ご注文頂いた商品が上がってきました。
別のお客様は夏のお洋服に合わせる為に 足元が軽めに見えるグリーン系の色目を探されておられました。残念ながらイメージされる様な色の革がありませんでした。
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写真はPatineの技法を使ったものです むら感のあるグラデーションだけが技法ではないのです。如何に人の手の染色でないように見せるのも技術が必要です。
こんなこともできます。
鞄も靴も同じ”Patine“で
Caulaincourt(コーランクール)流Patineはそれ自体が目的ではなくお客様の要望に沿うための手段であります。
彼ら販売スタッフも全員この技術を取得しています(ブランドによっては注文を受けるスタッフと技術スタッフが別のところもあり、ミスコミュニケーションも多いと聞きます)
それは「BESPOKE」本来の意味 ビスポーク(been spoken for) つまり話す事ではないでしょうか?
Caulaincourtはパリの靴屋です。
メルスィー オバ!
crème de la crème
TOM