ボンジュー ムッシュー サバ⁉︎
フランスのブランドに限らず10数年前から布地で作られた良い鞄はないか?と探していました
オールレザーのバッグに比べ、布地を扱っているところは案外少なく、 ようやく出会っても 素材、デザイン、価格 それら全てのバランスが… ? ? ? という感じばかりで…
めぐり合うことができませんでした
日本を始め、イタリア、アメリカ、出張の際はもちろん いつも頭の片隅にあったような感じでした
灯台下暗し
それは、春夏シーズンの展示会でのCharles et Charlusの商談の時でした
「秋冬シーズンはレザーバッグ好評で完売しました。このモデルで例えばキャンバス生地とのコンビで作れませんか?」
「それとこちらのモデル もう少し大きくしてA4サイズが入るワンショルダーは作れませんか?」
お取引先様のストアブランドのディレクターさんからのリクエスト
私自身も#Marcelというモデルは10年近く愛用しているのですが、夏は背中の汗が不快です、また見た目にも特に黒のオールレザーは暑苦しい….
またあの想いが湧き上がってきたのでした。
この#Escalaというモデル おかげさまで大変人気なのですが 巾着袋タイプ、実を申しますと個人的にはあまり好きではなかったのです
あれこれ思案するものの、なかなか考えはまとまらないもの….
ウイメンズ担当なので現在は、お取引はないのですが なにかと気にかけて来社して頂けるバイヤーのおひとり 彼女が、「このバッグ アンティークで買ったものですけど、良くできていて便利なのですよ、良い革を使えば最高だと思います!!」と 丁度ペットボトルが入るレザーのワンショルダーを見せてくださいました
衆力功あり
2022年6月 ようやく海外出張から帰国後の待機期間がなくなりこのリユックを相棒に渡仏ができました
「フランスでも暑苦しい…」
約2年半ぶりの再会 お互いに色々積もる話は尽きませんが、まずは案件をまとめなければなりません。オンラインミーティングでは布地とレザーコンビのリクエストについてのやりとりはしていましたが、用意してくださっていた色々な素材たち、選定する革と布地との相性やデザイン面と機能を含めた物性面 等々 詰めていけばまた振り出しに戻り…
直接顔を突合せ、担当者以外の他のスタッフたちも加わると、より良いアイデアが生まれてくるものです
帰国後の展示会のお披露目には間に合いそうにもありませんが、より良いものが生まれてくることを確信して、アトリエを後にしました
流石プロフェッショナル!
このキャンバス生地は、フランスC.A.C.社製1970年代にHermès社のリクエストで作られ、ガーデンパーティーシリーズといして展開されていたものです。
旧JIS規格(1997年に廃止)では4号~5号帆布と呼ばれる厚みがあり、アウトドアグッズに使われるしっかりとした素材です。Charles et Charlusで使っているGraineの革にも負けない存在感があり、型崩れしにくく革との相性もぴったりです。
こういった革とキャンバスのバッグ 革の色落ちでキャンバスに移染して残念な感じ…になったしまったという声を聞いてことがあります。
組成表記は 日本の家庭用品表示法で綿92% アクリル8% となりますが アクリル樹脂を全体にコーティングしていますので 汚れにくく、撥水効果があります。
通常のご使用であれば革の色が布地への移染しにくくなっております
※ 但しくれぐれも雨になどで濡れたまま長時間放置することは避けるようにしてくださいませ
最初は2モデル2色展開のスタートで、店頭に並んだのは、2023年季節はもう秋でしたが、即完売となりました
2024年からは新色ともう一つモデルを追加しました 機会がございましたら是非ご覧くださいませ
メルスィー オバ!
crème de la crème
TOM