フランスブランドのMade in Napoli Italy
ボンジュー ムッシュー サバ⁉︎
HUSBANDS (ハズバンズ)設立当初は、北イタリアでスーツを作っていました。
日本で販売するきっかけの1つになったのは、新たに創業者Nicolas Gabard(ニコラ・ガバール)が、満足できるアトリエと出会えたということでした。
ニコラは、満足いくジャケットを縫うことができるアトリエとは、なかなか出会えなかったようでした。
特に、彼は肩にこだわっていて盛んにストロングショルダー (コンケープショルダー) という単語を聞いたのを覚えています。
彼は、日本のお客様に販売するにあたっては、更に自分自身が納得いくよう表現したかったようです。
ニコラは使っている生地も、作っているアトリエのことも全て情報をオープンにしています。
私の経験からだと、ブランド側は、生地メーカーや作っているアトリエ(工場)を隠すことは結構多いのです。
今の時代は、調べればわかることなんですが、やはりコピー防止や、価格を調べられるのを、心配しているのだと思います。
彼は、自分の顧客にも対しても姿勢は同じです。
HUSBANDSスーツを縫うのは、Edesim S.R.L / というアトリエ
紆余曲折あったようですが現在は4代目 Mr.Eduardoが経営者です。
このアトリエの歴史は古く、日本で聞くナポリのサルトリアのそれとは、少し変わっています。 1896年ですからまだ19世紀 現在のオーナーの曽祖父がナポリの北25 km カゼルタで テーラーを開きました。その後1954年にナポリに拠点を移します。
余談ですが、ナポリに住んでいたこともある「THE RAKE JAPAN」の編集者の方が、弊社に来られた際
ハズバンズのスーツを見られて「 ナポリでこんなスーツを作っているのは初めて知った」と、おっしゃていたのを思い出しました。
ナポリは昔、英国の貴族が英国式仕立を持ち込みこの地で作っていた歴史があったと聞きました。それでナポリは、ハズバンズのようなスーツを作れるのだと納得しました。
やがて、それを 祖父から父が受け継ぎ 時代が変わっていくに従って 既製品の生産を多く行うようになったそうです
ジョルジオ・アルマーニ 、プラダ、 ベルサス、 ダナ・キャラン等多くの有名ブランドを手がけました。
顧客が増えると、ともに生産キャパシティも広げていき、ピーク時には250人を超える従業員を抱えるまでになりました。
しかしながら 量と利益を共に上げていく経営がゆきずまり、2000年に閉鎖せざるを得ない状況になったそうです。
4代目当主の新たな挑戦
引用元:Huddersfieldtextiles_officialさん
2006年Mr. Eduardoは、弟であるMr.Marcoと2人の熟練した職人4人で事業を再開しました 。
彼は、「多くのテーラーは、過去に固執するあまり、世の中の新しいものや、ことに対して興味を持とうとしないし勉強もしない だから生地に対しても知識がない」と辛口で批判的でもあります。
現在はビスポーク(フル オーダー)、RTW (既製服)そして MTM (パターンオーダー)の各短所を長所で補い合ってバランスを保ちながら経営している。
ビスポーク
顧客にも作り手 (他のサルトがやるように外注に仕事を出せば別だがそれでは、意味がない) にもお互い 時間と経費がかかり、 当然、商品にそれらが上乗せされます。
お客様にとっても、時間はコストであると考えれば、商品をお渡しする頃には、バカ高いものになってしまいます。
結果として、ビジネスのスケールが小さくなってしまう。
メリットは、技術が磨け、それが自分達の財産となる。
R.T.W.
下請け仕事なので不安定だが、メリットは、色々な情報は得られそれも財産となります。
M.T.M.
これは、マスターパターン 、 生地の知識と提案 、何よりもデザインが必要であり、前述2つとは少し違った能力が必要となる、それがなければ中途半端になってしまいます。
更にこれをビジネスベースにのせていくためのシステムが重要な要素となります。
またこの3つ長所を取り入れたクロスオーダーできる方法も自らのテーマとして模索していいます。
これらの事を知り、私は間接的ながらも、このアトリエの商品を取り扱えることに喜びと誇りを感じています。
お付き合いしている物づくり業界は、まだまだアナログな部分が多いのです。
それが国民性と重なって、つまらないミスが起き易くロスが多いのです。
私の知る限りは、日本の工場さんのMTMオーダーのシステムは、世界一だと思います。
それを更に上を目指し、人の手だけに頼らない人工知能や3Dスキャナーを使った採寸システムを試行錯誤しています。
私は、これを理解してくれる海外のアトリエと結びつけば、今よりより良い商品とサービスがお客様様に提供できるのではないかと日々夢想しています。
私は、よく日本で見聞するナポリのサルトリアのイメージが変わりました。
変わったというよりも意図的に喧伝されたものを私自身が鵜呑みして理解していたのかもしれませんね…
やはり自分で体験として感じることが、1番大事なのではないでしょうか?
自分でいうのはおかしいかもしれませんが、ハズバンズのスーツは私が着てもカッコよくみえると思います。
でも、私にはやはり着づらいのです…
メルスィー オバ!
crème de la crème
TOM