誂え品と既製品
ボンジュー ムッシュー サバ⁉︎
最近、取引先、卸先のお客様から いわゆるオーダーメイド商品の売れ行きが調子良いと聞く事が多くなりました。
誂え品
誂え品の売場を新たに作っていくという取引先様もおられます。
EC 通販系 大手の商品を大量に販売する先でも、誂え品を新規事業?として扱い始めているという事からも、世の中の流れはそうなのかもしれないとは思います。
反面、 既製品が厳しくなって 単純に違うビジネスの販売方法としてやっているのでは?とも感じてしまいます。
日本には色々な呼び方があります。「テーラー」「ビスポーク」「ス・ミズーラ」「 メイド トゥ メジャー」「 メジャートゥ オーダー」等々 外国語もあれば わかりやすいようにと和製英語もあり 一般のお客様は、混乱してしまいます。
私は 一昔前によくあった希少性のみをお客様に錯覚させる 別注限定品。
誰々とのコラボ商品。ダブルネーム等々… 呼び方は違いますが、結局販売手法は同じではないかと感じてしまうのです。
他にも、サスティナブル・ファションやフェアートレードとか本当に中身は、あるのでしょうか?
私どもの卸先のお客様は、元々仕立屋さんでしっかり顧客を持たれていて そのお客達に、おススメしたい既製の商品を仕入れて頂いているところがあります。
また逆に、既製品の仕入れがどちらかというとメインでありながら、顧客の誂え品を日本の工場さんへ作ってもらっているところもあります。
その方達と日々接していると 誂え品を扱うという事は 、既製品よりあらゆる点で供給する側の力が試されるのという事を感じます。
つまり、誂え品は、そのお客様一人だけの為の商品ですから、時間のお渡しするまでに数か月は、かかってしまいます。当然ながら既製品より価格は、高くなります。
既製品よりも価値を感じてもらわなければ、その価格以上の価値をお客様に感じていただけかなければなりません。
実際に、いち早くそのオーダーサロン的な事を取り入れたが、なかなか結果が出せず撤退されたところもあります。
私は、1年や2年で結果など出るはずなどないと思うのですが…
形だけ構えても結局のところ力が伴わなかったという原因しかありません。
そういう職人ワザに頼らず、 莫大な投資で日々試行錯誤しながら最新の技術を作り出しそれを武器に何とか新しいビジネスモデルを作りあげようという企業もあります。
このファッション業界は、 商品も流行に、便乗するところが多いのですが、
ビジネス手法も流行に流されます。それも表面上だけです。
いずれにせよ、淘汰されていくのでしょう…
既製品について 60代後半の紳士のお話し
既製品に関しましても「レディ・トゥ ・ウエア 」「プレタポルテ」「 吊し」と
こちらも色々な呼び方があるようです。
その方は多分裕福な家庭の方だったと思います。
1960 年代の日本は、既製服はあまり良いものがなかったそうです。
親御さんが、海外の生地を選び買ってきて 仕立屋さんで仕立たものを 着せてくださったそうです。
ですがその方は、 その時流行っていた「VAN」ヴァンヂャケットの洋服 を着ていた先輩のスタイル方が、とてもカッコよかったそうです。
引用元:ウイキペディアさん
紳士は、その先輩に憧れていて、それからは、既製品のかっこよさの方に、魅力を感じるようになったと、お話しを聞きました。
フランスおやじは?
お付き合いさせていただいている フランスおやじたちは 、それぞれ育った環境 地域がそれぞれ違います。
もちろん職業柄 流行を知らないわけではなく意識はしているとは思います。
それでも 例えば 来シーズンの流行傾向などの話しが出た記憶がありません。
共通しているのは 世の中がどうであれ ただ流されず 自分達の生活に合ったもの、良いと感じた新しいもの、も受け入れて、そして自らのフィルターを通して取り入れるだけ。
自分のスタイル 。大袈裟かもしれませんが、自分自身をブランドとして確立しようとしているように感じます。
日本は、世界で一番「モノ」があふれていると思います。
これからも供給側はあの手この手を使って…
結果 選択肢が更に増えてくると考えます。
日本のおやじは… ほんと大変なのです。
メルスィー オバ!
crème de la crème
TOM