フランスのことわざ

ボンジュー ムッシュー サバ⁉︎

私は、この「ことわざ」らしき事について  フランス出張時に、ムッシューやマダムたちに機会があれば聞いてみましたが、皆さんからは、「聞いたことはあるなぁ」という程度の答えでした。

ハッキリしたことは、誰にも知りませんでした。

靴屋の人でも「そんなにの聞いたこともない」という人もいました。

結論としては、フランスのことわざではないようです

革靴の日々のメンテナンス

写真の靴は、Hardrige アードゥリージュ

お客様から 修理依頼があったものです。

モデル#Louis(新品)

Hardrige shoes #louis

同モデル 修理依頼品

Hardrige shoes #louis 修理依頼品

シューツリーは、入れっぱなしではない派

お客様は、足の幅が広いのでどんな靴でも原型から型が変わってしまうのが悩み

モデル#Gerald(新品)

Hardrige shoes #gerald

同モデル 修理依頼品

hardrige shoes #gerald 修理依頼依頼品

同モデル 私物

hardrige shoes # gerald 私物

この同じモデルの靴は、お客様より私の方が使用年数は、2倍でした。

私は、6年以上ほど履いております(私物はバイカラーですが、濃い方色の革は修理依頼品と全く同じものです)

トップリフト(踵のゴム)は、2度張替え済です。

シューツリー

ちなみに、私はシューツリーは入れっぱなし派です。

お客様は、履いた直後は、シューツリーを入れているとの事でしたが、修理に出すつもりだったのでしばらく?放置していたそうです。

やはり無残な姿…残念ながら…写真通りです。

色々な意見あるようですが、私は、シューツリー 入れっぱなしがおススメです。

シューツリーにもサイズがあります。

使用しているものは、「Shoe Tree」なので 木製  純正かどうかは、こだわらなくても良いかと思います。

横も縦型もバネ式ですが、当たり前の事ですが、靴に合ったサイズであれば形を保ってくれますので、30年以上、保管に問題があったことは、私は、ありません。

ただ、大体2週間に1回のローテーションで履く為、厳密に言えば入れっぱなしではありません

シーズンで半年ほど履かない衣替え期間は、型くずれしないように紙を詰めて保管しています。

革靴の修理に出すタイミング

靴踵の修理交換

左:着用前(新品)                    右:修理依頼品

緑色⇒部分がヒールブロック部分 赤色⇒部分がトップリフト

写真のように修理依頼品は、既にかかと部分のトップリフトが減ってなくなっており ヒールブロックがキズついています。

この状態は、見た目は、勿論非常に悪い。 足にも悪影響。

修理代が余計にかかる 全く良い事無し

これ以上放置しながら履いていると、極端にいえば靴ではなくなります。

ヒールブロックが削れる前に、トップリフトは、 消耗品である。

と割り切って必ずを交換しなければなりません

靴 つま先修理

更にまずいのがこの爪先部分 このモデルはノルウィージャンウエルテッド製法ですが 黄色部分のウエルトがかなり悲惨な状況になっています。

これ以上ウエルトが劣化すると このウエルトで止めている底が剥がれてしまいます

製法で、使っているウエルトを交換しなければならず 修理も大変になります

コバ(漢字だと木端と書きますが革の断面です)もかなり悲惨な状態。

コバはいわば靴本体のアッパー(甲革)を守ってくれる、車のバンパーと同じ役目。

素材は革ですので靴本体と同じ汚れ落としとクリームでの手入れは必要です。

コバの手入れ

革靴 コバ部分手入れ道具

補色について私は、写真のチューブタイプ、クリームの顔料の物を使っています。

これは、コバインキではありません。

いわゆるコバインクとして販売されているものは 、色数も少なく、瓶に入った水性のインクが多いです。

コバに塗る際のパーツが、フェルトやブラシのようなもので、インク量を調整するのが、難しいと思います。

私のような不器用な人間にはとても使い勝手が悪く、 経験上インクを塗り過ぎて、お気に入りだった靴が、悲惨なことになってしまいました。

このクリームは、色種類も多いので、コバの色に合わせられます。(特に茶系の色はオススメです。)

塗り方は、最初に布に少しづつ(ほんの少量)出して、様子を見ながら塗り重ねれば 失敗することは、ほとんどありません。不器用な私でも上手くいくので、おススメです。

革靴 つま先減り

私は 歩く癖で爪先、特に右足のほうが削れてしまいます

その都度、手入れの際に、これで補色してましたが やはり履き込んでいくと写真のように、ウエルトまで削れるようになってしまいました。

革靴 トゥーステール

※トゥスティール

革靴 つま先ゴム

※ゴム

解決方法としては、

最初に、近所の修理屋さんでトゥスティールをつけてみました。

パーツは、金属なので履くと、違和感があり 歩く場所によっては、音がしたり、引っ掛かかったりしました。

次にゴムを試してみました。

ゴムの方が、違和感を感じませんでしたし、低価格で良かったのですが、

金属に比べ劣化しやすいのがデメリットでした。

只両方とも、日頃のコバの手入れが楽になりました。

私の解決策

Caulaincourt(コーランクール) アレクシーは、私が履いているつま先のゴムを見て これはダメだと 。

ゴムは劣化するので張替が必要になり、その交換時につま先の革がまたダメージを受けるので(糊で接着しているので)

結果的に、費用が余計にかかるのだと

私がゴム選んだ、この経緯を説明すると

OK! TOM 俺に任せてくれと

Caulaincourt トゥースティ―ル

写真のように取り付けてくれました。

トゥースティール付け方

※右側:私所有の日本で取りつけた方の金属パーツが、大きい

トゥースティール付けかたその1

※ALEXIS取り付け

トゥースティール付け方その2

※私物の日本で取り付け     

このトゥースティール、パーツ自体が私が取り付けたものと比べ小さい。

横から見ると、取り付け方もわずか数ミリの違いですが 完全に底に埋込んであります。

履いていても、滑りもない 、引っかからないので 床も傷つかない。 音もしない ので、今までのそれと比べても、全く違和感がありませんでした。

私が最初に付けたトゥスティールは 、埋込が足りなかったようでした。

後日、日本で修理などをお願いしている職人さんに、この話をしましたら、私が依頼したところは、単純にトゥースティールを底に取付ただけの処理だったようで、

本来は、Alexisのように、料金は少し上乗せになるが、底を削り、付けるものだと教えてくださいました。

それから私は、お客様にもこのトゥスティールの付け方をお勧めするようになりました。

職人さんの悩み

その靴の職人さんと話しをしていて、こんな事を聞きました。

この頃は若い子達が、ネットオークションや フリマで 靴を落札して持ち込み修理依頼が増えている。

値段も新品で、普通で買ったら今は、10万円を優に超えるし、 そもそも日本に入荷するのが激減しているので仕方ないかと思うのだが、

反面 状態が悪くても、値段次第で落札してしまうらしい。

やはり安かろう悪かろうで 修理代の方が商品の落札価格よりはるかに高くなったり

手入れ不足で修理不可能な物も持ち込まれるそうで全く酷いものだと…

それを伝えたお客さんの悲しい顔を見ると、なんとかしたい職人さんも流石に対応に困ってしまうと…

やはり投資をして失敗することも必要ではないのでしょうか… ⁈

皆さん、基準は、ブランドや値段ではありません。

良い靴を履いて幸せになりましょう!!

メルスィー オバ!

crème de la crème

TOM