Alexis Lafont (アレクシー・ラフォン)との出会い
ボンジュー ムッシュー サバ⁉︎
当時の私自身は、好みとは違いましたが 、
少し色気のある靴を扱いたいと思い、色々とフランス靴をリサーチしていました。
2014年7月3日木曜日 最初のアポイントメント
シャンゼリゼ大通り凱旋門を目印に、坂を上って左に曲がったビクトルユーゴ通りのお店で初めて会うことになっていました。
凱旋門を背にして この通りを少し歩いていると
ブロンドのちょっとクセで長髪のオヤジが、お店の前で私たちを出迎えて下さいました。
最初は遠目で姿を見かけたので、 第一印象は腹も出ているし足も長くないずんぐりムックリ体型。
しかしながら実際近くで会い挨拶したときの笑顔 。
メガネの奥 目の輝きから 雰囲気自体が印象に残りました。
私の知っているフランスを含めた おやじにはないタイプでした。
とても魅力的でカッコいいというのが第1印象でした。
クラシックなものへの敬意を払うが、興味はない
靴屋を仕事として選んだ理由
アレクシーは幼少の頃 最初は絵に興味があり描いていたが それよりも彫刻を作る方が好きになり それから写真と出会いプロというわけではないがかなり凝っていたようで それは話しの内容と コーランクールで彼が撮っている ホームページ やインスタグラムの写真を見てもそれは理解できました。(プロのカメラマンは使わずアレクシー自ら撮っています)
とにかく美しいものが作りたいという気持ちから 立体的で美しさを表現できるのは靴だと考えるようになり この職業を選んだようでした。
彼は著名なブランドで修行するのではなく先ずアトリエ(工場 工房)で靴作りの基本を学び それから店を開きCaulaincourtを立ち上げました。
バイオリンは大嫌いだけど… と
この話しの最後に苦笑いを浮かべながら「ぽっん」と言った言葉が、なぜか印象に残っています。
Caulaincourt というブランド名 の由来
パリの地下鉄にCaulaincourtという駅があります。
通りや広場の名前にもなっています。
ロンドンに初めて行ったときもそうでしたが パリでも駅名地名をそのまま ブランド名にしている日本のアパレル企業やお店があります。
あまりにもそういうブランドが多いので、 ネタ元はこれか ⁈ 結構安易につけているなと感じていました。
私は、最初アレクシーもなんかこの土地に縁がある程度にしか考えておらず、ブランド名には触れませんでした。
引用元:古今綺譚集成kataohiさん
後日 彼の母方の先祖が、 ナポレオン一世の側近で貴族だったと聞き そこからブランド名を付けたという事を知りました。
それでラストやモデルの名前。 ブランドのLOGOもナポレオン関係を使っているのだという事に気がつきました。
お店の地下はVIPルームなのですが そこに鹿のトロフィーがかかっており これはアレクシーが自分のお城で狩猟をして仕留めたといっていた事を思い出しました。
母親がバイオリニストだったらしく無理矢理習わせられたので、バイオリンが大嫌いになったという事もその時初めて聞き
貴族の家柄でも、色々と大変なんだ… と
ALEXISにしては、珍しいタイドアップ
日本での雑誌掲載
アレクシーが、2年程前に日本の靴専門雑誌が取材に来たけど知っているか?と私に質問がありました。
もちろんその雑誌は知っていたので 帰国後バックナンバーを取り寄せました。その号は、パリの有名ブランドの特集。
Caulaincourtは、その取材のついでに立ち寄ったみたいな内容でした。
ブランド名の日本語表記も店主の名前も間違っていました。
内容も?な部分がありました。
しかしながら「パリの今の気分の靴屋」という表現だけは、間違っていない
と私も感じました。
Caulaincourtはパリの靴屋なのです。
メルスィー オバ!
crème de la crème
TOM